PKUの個人差・年齢差。

なんでも個人差というのはつきものだと思いますが、フェニルケトン尿症(PKU)もけっして例外ではありません。


成人のPKUでも、1日に摂れるたんぱく質量が個人によって大きく変わります。

私のパートナーは1日に推奨されるたんぱく質摂取量がおおよそ9.0g程ですが、これは古典的PKUでも割と少ないほうかもしれない、とのことで。…たとえば、ピザのひと切れくらい食べても大丈夫なPKUさんも居たり、本当に治療食と野菜類くらいしか食べられない方もいたりと、、生まれつきフェニルアラニンを分解できる能力も個々によって大きく変わるようです。


また、表題に挙げたようにその年齢によっても摂取が推奨されるたんぱく質量は変わってきます。

まだ生まれて間もない赤ちゃんや小さなお子さんだと、その体重が少ない分、摂取できるたんぱく質量も成人に比べて少なくなります。0歳~2歳くらいで1日3.0g~5.0gくらいでやりくりしなければならないケースがあったり、もっと緩くても大丈夫なお子さんもいたり、様々です。

また、体重での差はもちろんのこと、たんぱく質やカロリーの摂取量は成長期なのか成長期の過ぎた成人なのか、等その環境や条件によってもその消費量が大きく変わってくるようです。


フェニルアラニンを分解できる能力の個人差については、まず最初に新生児スクリーニングによってPKUだと判った時点での、その血中濃度によってある程度分かるといいます。

その数値が私のパートナーで3600(Phe値60mg/dl)程(当時の測れる限界値を振り切っていたので、推定値です)で、つまり未治療だとそれくらいまで血中濃度が上がるポテンシャルがある、ということになるわけです。その数値がたとえば3000だったり1500だったり1000前後だったり、と個々によって変わってくる部分になります。

ちなみにその数値が高いほど重度、つまり未治療でたんぱく質量を気にせず食べてしまうと血中濃度がそこまで上がってしまう可能性がある、ということで。そして逆にその数値が低くなってくると、例えば成人してからピザのひと切れくらい食べてもそこまで血中濃度が上がる心配が少ない、なんてことにもなってくるようです。


あくまで数値は例えですし、ここに書いている考えも素人の私の一見解なので、間違っているところもあるかも分かりませんが…


いずれにせよ、PKUという個性を持って生まれた皆さん、その個性の中身も個々人やその年齢、体重、環境などによって変わってくるもの、であって。

“PKU”だから、となんでも一概に言えるものでも一括りにできるものでもないのかな、と思います。

PKU CIRCLE

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